明治学院の教育の指針
アメリカ人宣教医師J.C.ヘボン博士は、幕末の混迷期に来日し、医療奉仕に携わるだけでなく、ヘボン式ローマ字を考案して本格的な和英・英和辞典である『和英語林集成』を編纂し、聖書の和訳を完成させました。医術を用いて人びとを救い、語学を通じて人びとの心を開いていったのです。
そしてヘボン博士は日本の将来を担う若者を育成するため、1863年に妻クララとともにヘボン塾を開きました。博士はキリスト教の信仰に立ち、医師として、学者として、教育者として、日本や世界の人びとのために力を尽くしました。
ヘボン塾に淵源を持つ明治学院は、創立者の思いや生き方を継承するために、「明治学院一貫教育宣言」(2011年3月25日)を発表しました。この一貫教育宣言を具体化するために、「明治学院教育ビジョン」を創り上げ、実現しようとしています。中学・高校・大学・大学院を擁する明治学院は、「隣人と生きる世界市民の育成」を使命(ミッション)として、新しい歩みを始めています。